【日本のアートディレクション展2019&長野ADC展】@小諸高原美術館!最新の広告とGDが集結

日本のアートディレクション2019の長野巡回展が 2019年12月1日(日)~2020年2月13日(木)に開催されました。斬新でユニークな最新の広告やグラフィックデザインが一同に集められていて、見ているだけでワクワクする企画展です。会場となったのは市立小諸高原美術館・白鳥映雪館2019長野ADC展も同時開催され、県内のクリエイターたちの作品も楽しめました!

日本のアートディレクション展2019

日本のアートディレクション展2019・長野ADC展の基本情報

・名称日本のアートディレクション展2019・2019長野ADC展
・開催期間2019年12月1日(日)~2020年2月13日(木)
・開催時間9:00 ~16:00(※16:30まで観覧可能)
・会場市立小諸高原美術館・白鳥映雪 (しらとりえいせつ) 館
・休館日月曜(※祝日は営業)・祝日の翌日・年末年始
・所在地〒384-0041
小諸市大字菱平2805−1
・電話番号0267-26-2070
・入場料無料(※本企画展のみ)
・駐車場あり
・支払方法現金
・URLhttps://www.tokyoadc.com
http://nagano-adc.com/

日本のアートディレクション展(ADC)とは?優秀な広告・デザインのエグジビション

日本のアートディレクション展2019

ところで”日本のアートディレクション展”って何?と思う人が多いと思います。私も最初聞いたときは、どういう展示会かイメージできませんでした。

簡単にいうと、一定期間に発表された広告やデザインを審査して、その中から優れた作品を集めて展示しているんです。優秀な作品には、ADCグランプリ、ADC賞、ADC会員賞などの名誉ある賞が授与されます。

じゃあ”ADC”って何?という話ですが、ADC=Art Directors Club(アートディレクターズクラブ)のことで、1952年に設立された歴史ある組織です。東京ADCと呼ぶこともあるようですね。

アートディレクターとは、広告・Webサイト・パッケージなど、ビジュアルデザインの指揮をとるクリエイティブチームの責任者のことです 。

https://www.internetacademy.jp

審査対象となっている広告のジャンルは、新聞、雑誌、インターネット、テレビ、ポスターなどバラエティ豊か。審査は毎年5月に行われるようで、展示会では、直近1年に発表された最新の広告やデザインの優れた作品を間近でみることができます。

日本のアートディレクション展2019

そうそう、日本のアートディレクション展は、以前は「ADC展」という名前で開催されていたのですが、2018年から改称したようです。

記念すべき第1回目は1977年に開催。以来、ほぼ毎年開催されています。

審査終了後、10~11月に銀座のギャラリーで展示会が行われて、その後巡回展で長野にやって来る感じです。

日本のアートディレクション展のなにがすごいって、入場無料、写真撮影OKの太っ腹な展示会なんですww

ということで、気になった作品をパシャパシャと撮影してまいりました。そのため、本記事は写真多めです(笑)

写真撮影OKということでしたが、念のため美術館のスタッフの方にWEBにアップしていいか確認し、すでに広告として世の中に発表しているものだから大丈夫です!とのお墨付きを頂いてあります。

日本のアートディレクション展2019

日本のアートディレクション展では、賞に輝いたものだけでなく、ノミネート作品や準グランプリ作品のほか、数々の優秀作品も展示されています。

カラー、文字のフォント、パッケージの素材、フォルムにいたるまでいろいろなデザインがあって、目移りしてしまいます。広告は、その商品や会社に興味を持ってもらうためのきっかけ。さすが、目を引く作品ばかりです。

日本のアートディレクション展2019

↑こちらは、カタカナの「ド」だけを使用して描かれた作品。眺めているだけで、ドドドドド…と音が聞こえてきそうでした。

近くで見ていたときは気がつかなかったのですが、少し離れたところから見ると、なんと人の顔が浮かびがってきました。「ド」が渦巻いているだけかと思ったら、違いましたね。文字の大きさを変えて配置することで、絵が描けるんだ~と感動。自分では浮かばないアイデアです。

日本のアートディレクション展2019

日本のアートディレクション展2019の審査対象は、2018年5月~2019年4月に発表された広告・デザイン。

なので、見聞きしたことのある商品、キャラクター、企業名、キャッチコピーなどもたくさんありました。反対に、初めて目にする作品も数多くあり、とっても新鮮。

商品が入っているケース、包装紙、ショッピングバッグなど、何気なく目にしているものでも、細部にわたるまでしっかりデザインされていることに気づかれます。こういう展示会に行くと、広告を見る目がちょっと変わりますよ♪

ポップなオリジナルイラスト、多彩な色づかい。広告も立派な芸術作品ですね♪

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長野県&石川県で巡回展も!長野会場は「市立小諸高原美術館・白鳥映雪館」

小諸高原美術館

日本のアートディレクション展は、長野県と石川県で巡回展が行われます。

長野県の会場は、市立小諸高原美術館・白鳥映雪館が定番。日本のアートディレクション展の巡回展、および同時開催の長野ADC展の会場は、ほぼ毎年ここです。

建物が飯綱山(いいづなやま)の上にあるので、市街地からだと見上げる場所に位置します。美術館を象徴する六角屋根が小諸の市街地からもよく見えますよ!

なお、日本のアートディレクション展2019・長野ADC展の会期中は入場無料ですが、通常は観覧料が必要です。(30名以上の団体は割引あり)

  • 一般:500円
  • 小中学生:250円

市立小諸高原美術館・白鳥映雪館は1つの建物になっていて、中で美術館の展示室と、日本画家で有名な白鳥映雪画伯の常設展示館に分かれています。

日本のアートディレクション展(ADC展)の存在を知ってから、毎年その時期になると、小諸高原美術館に行って展示会を楽しんでいます♪入場無料なのもありがたいです。

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ADCグランプリは「COMME des GARÇONS SEIGEN ONO/日本コロムビアのポスター、ジェネラルグラフィック」

日本のアートディレクション展2019

日本のアートディレクション展2019のADCグランプリは、アートディレクター・井上嗣也(いのうえつぐや)氏が率いるデザインチームの作品「COMME des GARÇONS SEIGEN ONO/日本コロムビアのポスター、ジェネラルグラフィック

シックなモノトーン、シンプルなデザインですが、強烈なインパクトのある作品だと思いました。


そしてこちらがADC会長賞に輝いた「D-BROS、津南醸造、アートフロントギャラリー『酔独楽(よいごま)』のジェネラルグラフィック、パッケージデザイン、環境空間、マーク&ロゴタイプ

日本のアートディレクション展2019
日本のアートディレクション展2019

日本酒を飲むための盃(さかずき)と独楽(こま)を組み合わせるという斬新なアイデア。

お酒を入れたら、飲み終わるまで置くことができませんねww そういうユーモアも入っていて、おもしろい作品だと思いました。


ここからはADC賞に輝いた10作品のうち、特に気になった2点を紹介します。

1つ目は「3cm market製作委員会『3cm market』のポスター、パッケージデザイン、マーク&ロゴタイプ

日本のアートディレクション展2019
日本のアートディレクション展2019

こちらは、まず、3cm market(Yahoo!ショッピングに出店)のプロジェクトのコンセプトがすごいなあと思ったんです。

というのも、宅配便の再配達問題で、宅配ボックスの設置やコンビニ受け取りなどの対処方法が考案されましたが、そもそもポストに入るサイズであれば、そういったものは不要です。

ポスト投函であれば、在宅中はもちろん、帰宅時間に合わせて受け取れますよね。もっといえば、宅急便のように、荷物が届いたときに玄関に出て受け取りのサインをしたり、ハンコを押したりする必要もないんです。

なので、3cm marketで扱われている商品は、厚さ3cmの定形パッケージにおさまるものばかり。

ドライフルーツやコーヒー豆だけでなく、デジタルカメラフロアランプ(組み立て式)などのラインアップもあるようで、驚きました!

https://store.shopping.yahoo.co.jp/3cmmarket/

2つ目は「イッセイ ミヤケ『me ISSEY MIYAKE』のポスター、ジェネラルグラフィック 」

日本のアートディレクション展2019

イッセイ ミヤケのコレクションは、どれも鮮やかでカラフル。コレクションのテーマもおもしろいんですよね。過去には、エビ、電車…。”こんぶ”はちょっとびっくりしましたww 斬新!

広告もパッと目を引くので、すごいなあと思います。ほぼ毎年展示会で見かけているような。

日本のアートディレクション展2019

確か2018年も出品されていたと思うのすが、「PLEATS PLEASE(プリーツプリーズ)」も興味深かったです。

こちらのポスターですが、どうやら実際の商品(プリーツスカート?)を使って形をつくって、写真を撮っている様子。つまり、広告ポスターのことまで計算して、衣類のデザインをしていることがうかがえます。すごすぎる…。

「PLEATS PLEASE」は、キャッチーなコピーもいいですよね。私もコピーライター的な仕事をすることがあるので、とっても参考になります。

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同時開催の「2019長野ADC展」長野県の魅力を伝えるクリエイターの作品が集結

2019長野ADC展

同時開催の2019長野ADC展では、長野県のクリエイターたちの優れた作品を堪能できました♪

長野ADCは2015年に発足し、審査会もちょうど5年目にあたる年だったようです。

長野ADCにも表彰があり、長野ADCグランプリ・準グランプリ、長野ADC賞、 長野ADC会員審査賞審査員特別賞などの賞が用意されています。

ここでは、その中から気になった作品を紹介します。

こちらは長野ADC賞に輝いた「スワ」

2019長野ADC展

諏訪(スワ・SUWA)を扇文字で表した秀逸なデザインですね。

諏訪地域のブランドから誕生した、「SUWAiCCON」と呼ばれるオリジナル酒器なのだそうです。


長野ADC会員審査賞は「村展」

2019長野ADC展

向かって左側の写真を見ていただくと、小さな手提げの袋1つ1つに、長野県にある村の名前が書いてあります。

その中をのぞくと、、、なんと、その村の風景写真が見られるという!

長野県には全部で35の村があるそうです。(ちなみに全国最多数らしい)

その35の村をすべてまわって写真撮影をしたのだそうですよ!そのこだわりに本当に頭が下がります。


こちらは長野ADC準グランプリ作品の「治一郎 2019春のバウムクーヘン / ラスク」および 「治一郎 2019秋のバウムクーヘン」

主役である商品が全面に出ていますよね。すっごくおいしそうに見えます。1枚の絵(写真)に商品の魅力が集約されている感じで、思わず買いたくなってしまいます。

長野ADCでは、長野県の魅力を伝えようというクリエイターたちの姿勢が垣間見られました。次回はどんな作品に出会えるか、今からワクワクしています♪

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“ブランディング”を意識する組織・企業が増加している!今後もその動きが加速すると予想

2019長野ADC展

長野ADCの会場をまわって特に感じたことは、大きな企業だけでなく、個人経営者もブランディングに乗り出している点です。もちろん、この動きは長野県内に限ったことではないでしょう。

優れた広告・デザインは、人の目をひきつけ、人の心を魅了します。WebサイトやSNSなど、昔と比べて広告メディアが増えたので、今後もますますこの業界は切磋琢磨して、優れた作品を生み出していくに違いありません。

広告・デザインは、ブランディングに欠かせない要素の1つ。アートディレクターの需要もいっそう高まるのではないでしょうか。

2019長野ADC展

今回は我が家の末っ子も一緒に連れて行ったのですが、子どもも意外と楽しめた様子。次回の日本のアートディレクション展&長野ADC展も楽しみです!

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市立小諸高原美術館・白鳥映雪館へのアクセスマップ

・名称日本のアートディレクション展2019・2019長野ADC展
・開催期間2019年12月1日(日)~2020年2月13日(木)
・開催時間9:00 ~16:00(※16:30まで観覧可能)
・会場市立小諸高原美術館・白鳥映雪 (しらとりえいせつ) 館
・休館日月曜(※祝日は営業)・祝日の翌日・年末年始
・所在地〒384-0041
小諸市大字菱平2805−1
・電話番号0267-26-2070
・入場料無料(※本企画展のみ)
・駐車場あり
・支払方法現金
・URLhttps://www.tokyoadc.com
http://nagano-adc.com/